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『ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ 』 三上 延

第四巻に引き続き読みました。

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

  • 作者: 三上 延
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/01/24
  • メディア: 文庫


バイオリズムというのでしょうか、私だけではないと思いますが、趣味に対する意欲に如実に表れるのですが、取り組みへの熱意にひどく波があります。
年末からどうも低調で、長い小説とか重い内容の本になかなか手が出ません。
そんなとき、コミック感覚で読めるこの手の本とか、「少年探偵団シリーズ」は重宝しています。

第四巻は一冊丸ごと乱歩特集で、シリーズ初の長編でしたが、この第五巻からは元どおり短編集の体裁になっています。

短編が三つ。
二つ目の話が、シリーズ初(たぶん)のマンガ本。
手塚治虫の『ブラックジャック』。

作中、古書堂店主の栞子さんのうんちくに、助手の大輔くんは驚きを隠しませんが、手塚治虫についてほとんど無知な私も、けっこう「へぇ~」と脳内でつぶやいておりました。

私事ですが、ほとんど手塚治虫の作品を読んだことがありません。
ただ、鉄腕アトムの「地上最大のロボット」という話は、いまでも鮮明に覚えています。
浦沢直樹『PLUTO』はこれを原作にしてますね。こちらもよかった。
閑話休題。

今作ではこの『ブラックジャック』の話が白眉で、マンガ本を巡るある家族の謎が、古書のうんちくを通して観ると、真相が見えてくるという、このシリーズの特徴がよく現れています。

『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズは、第七巻で完結しています。
ヒットシリーズですから、商業的には書き続ける手もあったかと思いますが、何せ古本に関するネタが重要なシリーズ。
謎解きに適したネタがあるうちに、シリーズに幕を下ろしたのは正解でしょう。

シリーズ全体の縦糸のひとつ、栞子さんと大輔くんの不器用な恋、ですが、第五巻でだいぶ進展しました。
めでたし。

なお、今年、黒木華と野村周平のダブル主演で映画化されます。
黒木華は、ベストなキャスティングでしょう。
テレビドラマ版は、あの人が主演で残念でしたので……
期待しております。

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平川雄一朗監督ドラマ『都庁爆破!』

【円卓の騎士さんからいただきました。】

 平川監督はドラマ『JIN 仁』の監督さんです。最近では映画『僕だけがいない街』も撮ってます。どちらも見ました。『JIN』については言及する必要はないでしょう。

都庁爆破! (宝島社文庫)

都庁爆破! (宝島社文庫)

  • 作者: 高嶋 哲夫
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2004/04/01
  • メディア: 文庫


(原作小説)

 さて今回は高島哲夫さんの原作を映像化。長谷川博己、吉川光司さん主演。都庁をテロリストが占拠、政府に要求を突きつけます(が主として都が対応する)。現都知事を模した知事が出てまいりますが、SITが入る前に入ってしまっていた主役二人がテロリストに立ち向かう。

 原作は読んでいないのですが、ドラマを見る限り、もろに『ダイハード』であります。人数が一人増えた。主役二人にテロリストの親玉それぞれに背景があり、なるほどという感じ。それにしても『ダイハード』ってのは影響力のある映画だったんだなあ。

 長谷川さん演ずるところの主役は、トラウマを抱えた元自衛官で、なかなかテロとの闘争に踏み切れないのですが、人質となっている妻子のために何とか銃を打つという設定ですが、余りべたべたしないで描かれています。吉川さんの格闘シーンも、早送りしてんなとは思いますが、まあまあでありまして、こないだのドラマ『CRISIS』とまではいかないにしても、まあよしであります。

 早見あかりさん演ずるところの妊婦さんが出た時は悪い予感がしたのですが(「生まれるぅ」とかやりだすかと思った)何とやりませんで、それは何よりですが、となると何でまた出してきたのかなと思ったのであった。(人質の)子供を思う役どころということか。

 さて映像の方は特に奇を衒うこともなく、ほぼ正面突破の撮り方。都庁が二、三回爆破され、最後の爆破は9・11を思わせるものですが、CGはなかなか頑張っています。見られますね。テレビドラマでこれならよしと言いたい。人の吹っ飛び方もなかなかよくなってきました。私個人は、そう思いがけない撮り方はしなくていいと思う方で、それよりこの種の映像は映像を忘れて話にのめり込めるように撮るべきだと思ってます。その点で合格と言わせていただきたい。


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「霧の中の女」 横溝正史 [横溝正史]

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいいたします。

元日には横溝正史、ということで、今年は『金田一耕助の冒険』から「霧の中の女」を読みました。

金田一耕助の冒険 1 (角川文庫 緑 304-64)

金田一耕助の冒険 1 (角川文庫 緑 304-64)

  • 作者: 横溝 正史
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 1979/06
  • メディア: 文庫


(和田誠の表紙が印象的)

解説を担当している中島河太郎先生によると、
「このシリーズは昭和32、33年の両年にわたって「週刊東京」に連載された。この時著者(横溝正史)と島田一男、高木彬光の三氏が交代で、一話二回続きの形式をとったが、著者は「――の中の女」で(題名を)統一している。」
とのこと。

連載された短編のうち、「壺の中の女」「渦の中の女」「扉の中の女」は、それぞれ『壺中美人』『白と黒』『扉の影の女』として長編化されています。
それらを除いた11篇が『金田一耕助の冒険』に収録されています。
『白と黒』の長編化っぷりがすごい。原稿量にして約22倍に増えているそうです。
原型短編は、『金田一耕助の帰還』という短編集で読めます。

「一話二回」ということで、「霧の中の女」も前半「イヤリング」、後半「脅迫者」の二部形式になっています。

霧の深い夜、銀座の宝飾店を訪れた女が見せてもらっていたアクセサリーをそのまま持ち逃げしようとする。それを止めようとした店員がナイフで刺され死亡――。
と、「黒蘭姫」のような冒頭です。

短い短編ながら、登場人物も多く、殺人も二件発生。
しかし、横溝正史は会話を中心に巧みに物語を進めており、テンポの良い作品に仕上がっています。
霧のせいで、ペンキ塗り立てのポストにぶつかってしまったホステスのエピソードを聞いた真犯人が犯罪を立案するところなどはなかなかで、予測不能な殺人計画になっています。

傑作というわけではもちろんありませんが、キレのある短編でしたので、この際ですから『金田一耕助の冒険』全体を再読することにしました。
第二作「洞の中の女」に突入しております。
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